名古屋での初体験

人生

小学6年生の夏休み。

僕は、祖母と一緒に
名古屋のおばさん宅へ遊びに行った。

博多から新幹線に乗って名古屋まで
片道4時間の旅である。

新幹線に乗って、僕はウキウキしていた。

途中、落雷の影響で
新幹線が止まってしまうという
ハプニングもありながら
名古屋に到着。

おばさんは2人いて
姉妹である。

偶然にも
姉妹とも名古屋に嫁いでいる。

1週間の滞在で
最初は姉の方のおばさん宅へ。

息子が2人いて

弟の方とは面識があったから
すぐに打ち解けたが

兄の方は
とっつきにくい感じで
打ち解けることが難しかった。

弟のT君は
中学校でバレーをしているらしく

家でもファミコンのバレーゲームを
していた。

僕も一緒にバレーゲームで遊んだが
T君の方が上手くてなかなか勝てない。

でも、なんだか兄弟みたいな
気持ちになって

僕に兄がいたら
こんな感じなのかな・・・
と思いながら

T君と仲良く遊ぶのである。

そして

2日目の夕方

おじさんが
ハンバーガーを買ってきてくれた。

そこで僕は

人生初体験となる

マクドナルドのハンバーガー

を食べたのだ。

確か、チーズバーガーだったと思う。

これがマクドナルドか!

名古屋の人たちは
いつもこんな美味しいものを
て食べているのか!

と、感動してしまった。

当時、僕の住んでいる街には
マクドナルドはまだ進出していなかった。

マクドナルドは
都会にしかないものだと思っていた。

一番近いところで

佐世保駅周辺のアーケード内に
あったんだけどね。

それから

味噌汁の味噌が赤いではないか!

なんだこれ
味噌が赤いぞ。

名古屋の人は赤味噌を使うらしい。

とにかく

おばさん宅での数日間は

退屈することがなく
毎日がとても楽しかった。

T君からは

お下がりのキャンバス製の
スニーカーをもらった。

そして次は
妹の方のおばさん宅へ

おばさん、おじさん、姉妹
の4人家族構成だ。

姉妹は僕より年上
思春期の頃だ。

4人は一度
僕の家に泊まりにきた
ことがあったので
数年ぶりに会うこととなった。

T君のように
姉妹と仲良く遊ぶことは
できそうにないが、

今度はおじさんが
僕の面倒を見てくれた。

おじさんは電化製品のサービスエンジニア
ということもあって

物に詳しくて
面白い話をよく聞かせてくれた。

名古屋に来る途中で
新幹線が止まった話をしたら

新幹線の線路のつなぎ目は
どうなっているか知っているかい?

と聞かれ

新幹線が止まっている時に
何気なく線路を見てはいたのだが
つなぎ目までは見ていなくて

僕は、わからないと答えた。

新幹線の線路のつなぎ目は
斜めに切ってあるんだよ。

って教えてくれた。

時速200キロを超えるスピードで
走れるように
つなぎ目は普通の線路のように
走る時、ガタンゴトンと音が
しないのも、なるほどである。

おじさんは、自分の息子のように
僕を可愛がってくれた。

うちの父親よりおじさんの方がいい。
と思えるほどだった。

九州に帰る前日
僕は、姉妹の妹のYちゃんと
並んで寝ることになった。

夜中ふと目が覚めた僕は

隣で寝ているYちゃんのことが
気になって仕方がなくなり
なかなか眠れない・・・

まだ子供ではあるけども
女性になりかけの歳である。

男子としては、本能が発動しても
おかしくない。

僕は、Yちゃんの寝顔を見て

そっと顔を近づけて・・・

Yちゃんにキスをしたのである。

びっくりして
Yちゃんが起きてしまうかなと
思ったが起きなかった。

僕は
(性的な)いたずらをしてしまったのだ。

もうかれこれ
40年も前の話である。

Yちゃん
あの時は、いたずらしてごめんなさい。

これで、世界中の女性から総スカンを
くらうかもしれない。

いたずらとは言え
生まれて初めて
女の子にキスをした。

僕の初キス体験である。

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